大人は話は聞いてくれるけど意見は聞いてくれない

こんにちは。
またしても、子どもが発した表題の言葉に、耳が痛いクローバーです!

子どもたちにも権利があり、意見があり、力を持っているのだと、頭では理解していても、自分の経験値から子どもの未熟さを感じ、信じ切れていなかったり、意見を求めてその意見に応えられるのかどうかという不安も抱いてしまいます。

でも本当は、大人だからというプライドを捨てて、それさえ委ねて一緒に学び成長し、変わっていけたらいいのですよね。

先日、チャイルドライン支援センターの全国研修が、国立オリンピック記念青少年総合センターで2日間に渡り開催されました。その内容を少しずつお伝えしています。

パネルディスカッションの風景は、なんだか楽しそう。

その1.「自分を大切にするって?」

その2.「まずは大人が幸せになってください」

その3.「自分の意見が言える1日2回の差」

今回は、その4。
パネリストの活動・経験から、すべての子どもの聴かれる権利が保障される社会への道筋につ
いて語り合うパネルディスカッションから。

ファシリテーターに、
甲斐田万智子さん(認定NPO法人国際子ども権利センターシーライツ代表理事)

パネリストに、
竹村浩さん(認定NPO法人チャイルドライン支援センター代表理事)
内田良さん(名古屋大学大学院教授)
今村久美さん (認定NPO法人カタリバ代表理事)

子どもの参加を阻む大人のエゴとして、自分の思い通りにしたい。支配したい。力のある存在にしたくない。というものがある。


大人の価値観に基づいた決めつけ、押し付けが行われ「大人は話は聞いてくれるけど意見は聞いてくれない」と発言させる結果を招いている。

自分が“自分”になるプロセスとして、
現在の子どもは、よい子でないと愛されない、ねばならない、あるべき、と自分で自分を縛り、抑圧し、自己否定に陥る。その結果、自己肯定感の低下、薄い存在感となる。

これからの子どもは、もともと力を持っているありのままの自分で、生き生きと自分の気持ちや感情を受け止めることができ、他者に決められるのではなく、やりたいことを自分で決めて、なりたい自分になる。
その結果、周りから求められる自分ではなく、本当の自分として自己実現していくことができるようになる。

校則についても、何の為かもわからず、ただ、しきたりのように引き継がれてきたものもある。
まずは、今までの学校の常識を疑い、変わるきっかけを皆で考え、ルーツを突き止めるための聞き込みやアンケートを進めたところ、大人たちが枠にとらわれ、変われないと思い込んでいることがわかった。先生たちでさえ嫌々やっていたのである。


変えていくためには、伝えようとすることが大事で、チーム(言える環境)作り→情報収集→提案見直しを行っていく必要がある。

社会に意欲を持てない若者の自己有用感を育てていくために、待って待って子どもの意見を聴いていこうとすることで“こんなに意見が言えるんだ”を実感してほしい。

学生たちからの発信の仕方を工夫したら、みんなやる気を持っていることがわかった。やる気がないと決めつけていたのは大人。
子どもに自由を与えたら、そのうち乱れるよと言われたが、実際は何も起きていない。大人たちがいかに子どもたちを信用していないか。

ルールが無ければ大人も縛られない。大人がブレーキをかけている。大人が先に変わらなければいけない。


大人はどの思いで子どもたちを見ているのか? 子どもに信頼がない。「支配」したい。あなたたちには任せられないと思っている。大人が子どもたちに自由を与えるのが不安でしょうがない。


ルールで生徒を否定し続けるのか。思い込みを取っ払い、出てきた意見に「それいいね!」としていくのか。先生の中にもモヤッている人たちは複数いる。それぞれの持ち場でできることをやっていく。

***

上記のような意見が出されました。

今までも子どもたちは、意見を持っていなかったわけではなく、持っていても言えない環境にあった。
言っても聞き入れてもらえない経験が重なり、どうせ言っても無理と言う諦めに至っている。
大人が決めたルールの中で、すべての基になっている「意欲」が、どんどん削がれていく。
誰もそんなことは望んでいないのに。

そこで、私たち大人ができることは、子どもたちに情報を提供し、選択肢があることを伝え、自分の意見を言える環境を作っていくことでしょうか。

まずは小さな一歩「あなたはどうしたい?」を否定無く聴ききることから。

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